建設業の事業売却とは?背景や方法について解説します

みなさん、こんにちは。建設・リフォーム業界の中小企業に特化し、財務・事業承継・M&A支援を積極的に行っている株式会社シードコンサルティングです。

「資金繰りが厳しくなった」「後継者が不在」「事業が成長し、将来を見据えて売却したい」といった理由から、事業売却を検討し始める方も多いでしょう。高齢化・人手不足が問題となっている建設業界においても、さまざまなケースから事業売却を検討する方がいらっしゃいます。

そこで今回は、建築業界に特化して支援をしている弊社が今まで見てきた「建築業で事業売却が発生する背景」や「建設業の事業売却における具体的な方法」などを解説いたします。

 

【建設業の事業売却】背景について

事業売却とは、既存の会社が事業の全部もしくは一部を、他の会社や個人に対して売却する行為を指します。

・事業拡大

・新たな分野、業界への進出

・後継者不在問題の解消

・廃業回避及び従業員の雇用確保

・ブランド力向上

 

などの理由から実施するケースが一般的。

建設業界においては「後継者不在問題の解消」の理由から、売却を検討する経営者の方が多いのが特徴です。背景には建設業界全体が抱える、職人及び経営者の高齢化や後継者・人材不足などがあります。コロナで資金繰りが厳しく事業回復が見込めない企業も多いため、今後ますます売り手企業が増えていくことが懸念されています。

 

他の相談がきっかけで事業売却を検討するケースも多い

建設・リフォーム業界の財務・事業承継・M&A支援に携わっている弊社がよく見かけるケースとしては、別の相談をきっかけに事業売却を検討しはじめるケースです。

事業売却や事業承継といった未来の問題は、経営者にとってなかなかイメージしにくいもの。「赤字をどうにかしたい」「資金調達したい」というような、現在抱えている問題にばかり注力してしまいがちです。現在の課題に関する相談を受けている中で、事業売却という選択を知る方も案外多くいらっしゃるのです。

例えば、弊社が実施している資金調達に関するセミナーに参加した方から「近ごろ銀行から融資を受けられなくて…」といった相談が。そこで経営・財務状況を詳しく見てみると、赤字がかなり続いていて資金繰りが厳しくなっていることが発覚。資金調達よりも売却をメインで検討する形になりました。新型コロナウイルス感染症の影響を受けた中小企業の事業再構築を支援する「事業再構築補助金」に関する相談でも、財務や経営上の課題を整理していくなかで、補助金を申請するよりも事業売却の方が良いといった判断に至ったケースもあります。

このように弊社の場合は、はじめから事業売却したい、と相談いただく形よりも、資金調達や補助金申請など他の相談を受けていく中で、結果的に事業売却の形がベストだと発覚するケースの方が多くなっています。企業や経営者によって、どの選択肢がベストなのかは変わってくるため、事業売却という形が一番良い選択という場合もあります。それぞれが抱えている課題や目指すものに一番近い方法を提案できるよう、目的や現状の課題を「見える化」していくことが重要なのです。

 

建設業の売却で用いられる主なM&A取引手法

建設業の事業売却で用いられる手段は、主に以下の4通りがあります。

 

1.株式譲渡

買い手企業が売り手企業の株式を50~100%取得し、経営権や支配権を手に入れるM&A手法になります。
売り手企業は買い手企業の子会社となって存続が可能で、ある程度の独立性が約束されます。

建設業にとっては、買い手企業が建設業許可、または建設業許可の承継に関する事前申請手続きが必要ないというメリットがあります。

 

2.事業譲渡

売り手企業の事業における複数の権利義務を、個別に買い手企業へ移すことで結果的に事業全体を譲渡するM&A手法です。
会社すべての権利を譲渡する株式譲渡と異なり、売り手企業は事業の選別、主力事業への集中が可能となるため、リストラクションの一環として用いられるケースが増えています。

ただし、権利義務の数が多い建設業の場合、移転のための手続きが煩雑化することが多いのがデメリットです。

 

3.吸収分割

譲渡を検討している事業の権利義務を、包括的に買い手企業へ移譲するM&A手法です。
基本的には事業譲渡と同様の結果となりますが、事業の権利義務が一括して承継されることで、個別の手続きが不要となるメリットがあります。

権利義務が多い建設業のM&Aでは、事業譲渡よりこちらの吸収分割が選ばれるケースが一般的となっています。

 

4.吸収合併

文字通り、売り手企業が買い手企業に吸収され、ひとつの会社としてリスタートするM&A手法です。
この場合、売り手企業は消滅してしまうため、もし買い手企業が「敵対的買収」によるM&Aを仕掛けてきた場合、対等な立場での条件交渉ができません。

また、建設業での吸収合併の場合、買い手企業が建設業許可を所有していなければ、取得に関する手続きが必要となるうえ、会社法に基づいた手続きも必要になります。

 

高額売却につながりやすいポイントは?

事業を高額で売却するには、タイミングと良い買い手が上手くマッチングできるかどうかがポイントになります。御社の価値を認めてくれる買い手が見つかると、その価値で買い取ってもらえる可能性が高いです。そのためには、買い手側にいかに事業価値を視覚化させるかが重要になります。

御社事業の売りは何で、その会社を買うことで買い手にどのような価値を提供できるのかを提示する必要があります。買い手側は、その価値を理解すればするほど、希望する金額で売却することが可能となります。

また、入札と同じで競争があればあるほど、売却価格を上げることが可能になるため、弊社でできるのは良い買い手を複数集め、売却価格をアップさせるお手伝いになります。そういった良質な買い手を多数押さえているのが、シードコンサルティングの強みでもあります。

 

建設業の事業譲渡・売却を検討するべきタイミングは?

今すぐ売却したほうが価値が高い会社と、数年後に価値が上がる会社の2通りがあります。

今すぐ売却したほうがいい会社とは、従業員が高齢化し、後継者がおらず、技術を持つスタッフや経営陣が数年後には退職してしまう恐れがある会社です。このケースでは、今すぐに売却して若手を入れ、事業承継していくことがおすすめです。

一方、数年後に価値が上がる会社とは、一時的に財務状況が悪くなっているが、数年後には持ち直して収益の好転が見込めそうな会社です。

こういった会社の場合は、今すぐに売却すると価格が低くなってしまうため、まずは事業の立て直しを図り、財務状況を改善して見栄えを良くしてから売却したほうが、より高い金額で売却できる可能性があります。

こちらのケースでは、財務状況が悪くなったから事業譲渡や売却を行おうという場当たり的な発想では、足元を見られて買い叩かれてしまうことが多いため、まずは収益が見込めることを買い手側にアピールするため、事業の見直しなどを行い、立て直しを進めることが重要です。

こうした建設業における事業譲渡・売却のタイミングは、専門のコンサルティング会社にお任せいただくのが最善策です。シードコンサルティングでは、最適な事業譲渡・売却のタイミングをご提案するだけでなく、弊社のコネクションを活かした良質な買い手をご紹介することができます。

また、同時並行で御社の財務状況改善のためのアドバイスなどもご提案します。この両輪でM&Aを進め、良きタイミングで売り手と買い手をマッチングさせることで、Win-Winなお取り引きを実現します。

 

【建設業の事業売却】具体的な方法について

弊社のケースのように他の相談から事業売却を検討するケースもあれば、M&A仲介会社などからのダイレクトメールや勧誘などで興味を持つケースも。事業売却を検討し始めた後は以下のような流れで進んでいきます。

・売却事業の決定

・買い手企業探し

・基本合意

・デューデリジェンス

・事業譲渡契約書の締結

 

黒字企業の場合は買い手もつきやすく、流れは非常にスムーズです。しかし、建設業界は赤字を抱えている企業も多いため、なかなか思うように進んでいかないのが現状です。

赤字企業の事業売却は?

赤字企業の場合は、人や技術など採算性の良い「生きている事業」だけを別の会社へ分離することで、不採算事業や過剰債務ごと会社を清算させる事業再生スキームを用いるケースがあります。このような方法を 「第二会社方式」と言います。とはいえ、よほどの経験を積んでいるM&Aのプロや優秀なアドバイザーが付いている場合でなければ、進んで赤字企業を買いたがる会社はいないのが現状です。

建設業で赤字に陥ってしまう企業は、「施工技術には自信があるけど、営業スキルがない」「財務についての知識がない」というパターンが非常に多く見られます。営業や財務管理の部分は難しくても、高い技術力を持った人材や培ってきたスキルはまだまだ輝ける財産です。

例えばそんな赤字企業に「営業スキルや財務管理能力はあっても、技術力(人手)が足りない」という悩みを抱えている企業を紹介できれば、互いの強みを伸ばし、弱みを打ち消すようなシナジー効果が期待できるはず。このように、互いのニーズを補って良い相乗効果を生めるような企業同士を引き合わせることが良いマッチングであり、アドバイザーの腕の見せ所でもあります。

赤字企業でもニーズに合った企業とのマッチングができれば、事業売却が狙えます。より確実な事業売却を進めていくためには、優秀なアドバイザーとの出会いはもちろん、いつ売却するのか、誰に売却するのかを明確化し、買い手企業から少しでも魅力的に見えるように会社を磨いていくことが重要になのです。

建設業の事業売却なら、業界特化のシードコンサルティングへ

事業売却は、社長や従業員、その家族の人生を左右するような一生に一度の重要な選択です。買い手企業にとってもリスクを伴う大きな決断でしょう。M&A業界では「成果を出すこと」が何より重視される風潮がありますが、仲介会社やアドバイザー、専門家は、売り手企業・買い手企業にとっての大きな決断に関わっているのだということを忘れてはなりません。

さまざまな課題を抱えている建設業界でいろんな業種・業態を見ていると、互いの強みと弱みを補える形のマッチングができているのが良いM&Aだと感じます。「こんな悩みを抱えている企業には、こんな企業が合う」という目利きができるのも、業界特化している弊社ならではのスキルでしょう。

資金繰りが厳しい、後継者がいないなど、抱えている問題は企業によって異なります。「赤字が続いているし、買ってくれるような企業はいないだろう」と諦める前に、まずは建築業界に特化した支援を行っているシードコンサルティングへご相談ください。置かれた状況・状態によって、最もベストな選択はなにかを一緒に考えていきましょう。

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